初めて公開された年賀状

関連法人からバラバラに調達を行ない、関連法人を通じてバラバラに顧客サービスを提供しているようでは、グループの一体化は達成できません。 今後はそうではいけない。
きちんとしたものにして、お客さんにはフルに利用していただけるものにしないといけない。 郵便局というリアル店舗でも、コールセンターでも、ウェブでも、お客さんが自分の好きなチャネルを選ぶことができ、また、どのチャネルを選んでも誰もが同じサービスを受けられる、それができてこそのヨニバーサルサービス」です。
もちろん、それらを一挙に解決することはできませんが、それぞれの問題に早く手をつけて、お客さんにご満足いただけるようにしていかなければなりません。 また、資本関係も明らかでない関連法人を広く「グループ」や「ファミリー」と捉えていては、コーポレートガバナンスが貫徹されず、責任ある経営を行なうことができません。
さらに、関連法人の存在が、効率的な業務遂行や経営の透明性確立の妨げになっているようでは、上場などとても不可能です。 もっとも見直しと言っても、すべての廃止を前提にしているものではありません。
まずはガバナンスの強化、そのうえで、止めるものは止め、変えることは変え、コストの徹底的な縮減を図るのが目的です。 ただ、関連法人には、財団法人など、公益法人の形を取っているものが多くあります。

公益法人というのは、主務大臣の認可を得ているものですから、私たちの手でとやかくできるものではない。 そこで、東洋大学の松原聡先生を委員長にした、有識者による外部委員会をつくり、客観的な目で調査をしていただくことにしたのです。
関連法人の見直しは、私はともかく早く手をつけたいと思っていました。 ここにメスを入れないと民営化の実が上がらないからです。
そこで公社総裁の兼務が内定したときから、松原先生にお願いして準備を進め、総裁に着任した4月2日に即、経営委員会を開いて決定し、見直しに着手しました。 松原委員会では、8月に第一次報告書を発表しました。
報告書では、見直しの対象になった219の法人・団体のうち、肌社について、日本郵政の出資不要という判断が下されました。 これらの法人・団体については、郵政OBの再就職の受け4となってもらう見返りに取引関係を維持しているケースが多かった。
発表になった3社には、合計で1000人ぐらいの郵政OBがいます。 今後はそのような関係を解消し、一般の民間企業と同じ条件での取引を行なっていきます。
さらに残りの128社についても、引き続き、子会社化するかどうかについての検討を進め、9月中には第二次報告としてまとめていただく予定です。 第一次報告書で出資不要とされた法人の中で、特に大きいのは、郵政福祉という財団法人です。
郵政弘済会、郵政互助会、郵政福祉協会の3法人が統合して一つになったもので、職員の退職給付の3階建て部分の拠出金を、毎月給料天引きで集めて運用しています。 しかし加入者は師%と、全員ではない。
また、給与に関する情報を外部の団体に提供することは、個人情報保護の点からも問題があります。 そこで、今後は、掛金の給与天引きを廃止します。
それだけでなく、この団体は、特定郵便局の局舎を1500ぐらい、自分たちで所有して、公社が家賃を払っていました。 財団法人は公益法人なので、そもそも税金がかかりません。

その団体が、局舎を郵政事業に貸して賃料収入を得、それを運用して職員の退職金に上乗せするという構造は、どう考えてもおかしい。 そこで、これについては、お願いをして、局舎を買い上げさせてもらうことにしました。
もう一つ、大きなところでは、同じく財団法人の郵貯振興会というところがあります。 ここは主にメルパルク(郵便貯金会館)の運営をやっています。
メルパルクというのは郵便貯金の周知宣伝施設という位置づけで、土地・建物は公社が所有しています。 現在、全国に2力所あり、地方では結婚式場としてよく利用されている。
売上げ収入はすべて郵貯振興会に入り、賃料なし、税金なしなので、かなりの利益を上げています。 初めて聞いたときは、賃料も取らずによくやっていると驚きましたが、周知宣伝施設という位置づけなので、施設を所有していること自体を、広告宣伝費として扱えるわけです。
関連会社で一番大きいのが日本郵便逓送という会社、いわゆる日逓グループですが、難しいからこそ重要な改革調達コストの削減にしろ、関連法人の見直しにしろ、実際に着手してみると、民間企業ではとても考えられないことが、次から次へと出てきます。 国鉄にしる電電公社にしる道路公団にしろ、民営化には必ずつきまとう問題です。
情報提供を求めても、「はいこのとおりです」とすぐに見せてくれるわけはなく、どういう仕組みになっているのかを把握するだけでも厄介です。 また利権が絡む問題なので、やっていて気持ちのいい仕事ではない。
内部を整理整頓し、足元からきれいにしていくことは、新規事業以上に、民営化の非常に重要な部分です。 そもそも、民営化とは、官から民へと主体が変わるということだけではなくて、それによって、官特有の非効率な部分を排除していくというところに大きな意味があるのです。
このグループは、公社からの委託を受け、封書、はがき、Y等の郵便物を全国各地にトラック輸送している会社です。 出資関係が複雑で公社決算に連結されず、ガバナンスにも不透明なところがあります。

コンプライアンスは自分たち自身のためコンプライアンスの問題も重要です。 監査法人からも「2人とか3人の少人数局のコンプライアンスはどうするのですか」と尋ねられたことがあります。
本社の監査だけで、簡易局まで入れた約2万4000の郵便局に目を行き届かせるということは不可能です。 やはりお互いの協力関係で、目を替え、人を替えてチェックし合うということしかない。
また、支社のあり方というものも考え直さなければならない。 コンプライアンスというと、現場ではどうしても、自分たちが疑われているような、マイナスイメージで受け止められがちです。
また、やっている仕事はこれまでと変わらないのに、民営化に伴って、突然コンプライアンスということが非常に厳しく言われるようになり、戸惑いを隠せないという面も現場ではありました。 私は「そうではないよ。
みんながそれぞれのためにやるべきことです」と強く言っています。 上から押し付けられてやるものではありません。
ましてや、郵政公社が世間に向けていいカッコをするためにやるわけでもない。 正式に民営化したら、お客さんからの信頼を必ずしも今までのようには得られなくなります。
大きなミスをしたり、事件を起こしたりしても、今までは「郵便局だから」ということで許され、信頼を保てたかもしれない。 民間になると、そうはいきません。

守るべきルールはしっかりと守って、お客さんに説明すべきことはきちっと説明する。 お客さんとの間では、「なあなあ」の関係は成り立たない。
たとえば、預かり証も書かないでお金を預かってくるなどという行為は許されないのです。 いくら親しいお客さんとの間でも、やるべきこと、やってはいけないことのけじめをつけなければならない。
これがコンプライアンスです。 お客さんとの関係だけでなく、郵便局の中もそうです。

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